昆虫大戦争vol.2
戦いは始まり、そしてまたたく間に終結した。
結果を言えば
結果だけを言ってしまえば、
上司の完敗だった。
いや、違う!
人間側の完敗だった!
上司は腕を伸ばした瞬間、アイツは巧みなフェイントで、上司に襲いかかる仕草をし、
上司が怯んだ隙にロッカー裏へと消えていった。
上司は触れることすらできなかった。
この間一秒も無かったであろう。まさに電光石火。
アイツが逃げた場所は什器が多く、間隙だらけでした。
どこに逃げ込んだか探し出すのは苦労する。このまま、見なかったことにすることも考えました。
だがしかし、この後営業所では会議が行われる。
遠方はるばるおいで頂く、専務の頭や肩にポトリなんてことになったら。
それはそれで...
いや。
営業所の平穏を守らなければ!
ロッカーをずらし、キャビネットをずらし、時には風や音で威嚇しながら隙間を探していきました。
先ほどの戦いで疲弊した上司は後方で目を光らせて頂く。
長期戦も覚悟した頃、奴はおもむろに現れました。
建通新聞とアグリゲイトを両手装備した私は、あいつが一人通れるか通れないかのロッカーの隙間に追い込んだ。
後方には上司がコンクリート新聞を構えている。
まさに前門の狼後門の虎。
もう逃場はない!
後は時間の問題だ。しびれを切らし、奴が飛び出たところを叩くだけで終わるはずだった。そう。終るはずだったのだ。
あの事を失念していなければ。
続く~
結果を言えば
結果だけを言ってしまえば、
上司の完敗だった。
いや、違う!
人間側の完敗だった!
上司は腕を伸ばした瞬間、アイツは巧みなフェイントで、上司に襲いかかる仕草をし、
上司が怯んだ隙にロッカー裏へと消えていった。
上司は触れることすらできなかった。
この間一秒も無かったであろう。まさに電光石火。
アイツが逃げた場所は什器が多く、間隙だらけでした。
どこに逃げ込んだか探し出すのは苦労する。このまま、見なかったことにすることも考えました。
だがしかし、この後営業所では会議が行われる。
遠方はるばるおいで頂く、専務の頭や肩にポトリなんてことになったら。
それはそれで...
いや。
営業所の平穏を守らなければ!
ロッカーをずらし、キャビネットをずらし、時には風や音で威嚇しながら隙間を探していきました。
先ほどの戦いで疲弊した上司は後方で目を光らせて頂く。
長期戦も覚悟した頃、奴はおもむろに現れました。
建通新聞とアグリゲイトを両手装備した私は、あいつが一人通れるか通れないかのロッカーの隙間に追い込んだ。
後方には上司がコンクリート新聞を構えている。
まさに前門の狼後門の虎。
もう逃場はない!
後は時間の問題だ。しびれを切らし、奴が飛び出たところを叩くだけで終わるはずだった。そう。終るはずだったのだ。
あの事を失念していなければ。
続く~